★障害者手帳は重大なプラ
イバシーが記載された大
切な身分証明書。
障害者認定にはHIVの症状の重篤さ(重さ)加減などを元に等級判定があり、この等級と所得、同居世帯の状況などによって、自立支援医療(更生医療)の自己負担額が決定されます。
自立支援医療制度を利用する前提として、役所に収入の申告がされ、住民税額が決定している事、健康保険(社保、国保)に加入している事が必要です。
自立支援医療は病状と経済事情により自己負担額が変わるので、毎年更新します。
障害者手帳は都道府県、および政令指定都市が発行元のため全国一律ではなく、自治体の財政事情や福祉行政に対する考え方により、受けられるサービスにもかなり差があります。
同じく自立支援医療の自己負担額の決定も自治体内部の審議会等で決定されるため、判断基準も自治体により差があると思われます。 |
★沖縄県内でHIV治療を受け られる病院は4か所のみ!
HIV治療には高度の専門知識や適切な治療環境が必要なため、国が指定した「HIV治療拠点病院」での治療が基本となりますが、沖縄県内には沖縄本島内の3か所のみしかありません。
(*2015年6月より、宮古地域においても、容体の安定してる陽性者については、宮古島市内の病院での通院、投薬治療が可能となったようです。)
個人の事情に合わせてその中から選択する事は出来ますが、沖縄も含めて全国的に特定の医療機関に集中する傾向があり、その弊害が指摘されています。
また、基本的に各病院とも平日の日中しか診察を行っていないため、診察のためにはどうしても定期的に平日の日中に仕事や学業を休む必要がありますし、例えば歯の治療など、HIV治療以外の他科の受診にも様々な制約が出てきます。
さらに離島を数多く抱える沖縄県の様に、離島在住のHIV陽性者にとっては経済的な負担の他に、「なぜ定期的に沖縄本島の病院へ通うのか」といった周囲からの疑問など、精神的、時間的な負担も大きいと言われています。 |
★投薬治療は生涯続く治療。飲み忘れには注意が必要。
HIVの治療技術は、複数の治療薬を混合して経口投与する「カクテル療法」という治療法の開発により大きく前進し、今では簡単には死なない、けれど現時点では完治も出来ない、生涯続く慢性疾患の一つと捉えられるようになりました。
治療の基本はウイルスをほぼ検出不可能なレベルまで抑え込む事で、エイズ発症を防ぐ仕組みですが、基本的に1日1回〜数回、治療薬を生涯、毎日飲み続けなければなりません。
もし薬を飲み忘れると、薬の成分の血中濃度が下がる事によりウィルスが増殖し、治療薬に対して抗体が出来てしまうリスクがあります。
抗体ができると治療薬の効果が無くなるので違うタイプの治療薬に切り替えなければならなくなり、その分、使用できる薬の選択肢は少なくなってきます。
そのため、投薬治療に当たっては、きちんと毎日必ず飲み続けられるような、自分自身の生活習慣や環境を整えておく必要があります。 |